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飲食店に興味を持ったら一度は確認!店舗経営に必要な資格や届出

目次
– 各自治体ごとに異なる営業許可
– 食品衛生責任者の資格は必要
– 保健所には必ず事前に相談
– 税務署に個人事業の開業・廃業等届出書を提出
– 防火管理者の資格を取得
– 深夜にお酒を提供する場合は警察署に届け出が必要
– 他にも必要な許可や届出


飲食店を経営すると一口で言っても、
今働いている飲食店から独立して自分のお店を持ちたい、
土日だけ自宅を改装してカフェを開きたい、
オフィス街でキッチンカーでランチを提供したい、
雑貨屋を開いているけどお客さんにゆっくり滞在してもらうためにコーヒーも提供したい、
観光客が多く訪れる時期だけ冷たい飲み物やアイスクリームなどを提供したい、など。

本格的なお店の開業から副業としてのチャレンジまで様々な形があります。

実は「食べ物」を扱う以上、その期間や場所、営業の規模に関わらず、必要になってくる資格、届け出や許可があります。

各自治体ごとに異なる営業許可

食品を扱う上でまず必要になってくるのが、保健所による「営業許可」です。

営業する場所が決まっている場合、管轄する保健所のウェブサイトやパンフレットで食品に関係する許可や届け出を確認しましょう。

営業場所が複数の自治体にまたがる場合は、営業場所を管轄する保健所でその都度営業許可を取得する必要があります。

食品に関しては、国が定める食品衛生法以外にも、各自治体ごとに定められている条例によって申請に必要な書類や手数料が異なります。

例えば、東京都では飲食店やカフェを開く場合は、「食品衛生法」に基づいた営業許可を、餃子やコロッケなどのお惣菜の製造販売やカレー粉等の調味料を製造販売する場合は、「東京都食品製造業等取締条例」に基づいた営業許可が必要になってきます。

イベントでの一時的な出店の場合、「臨時営業」として営業許可が必要ですが、1年間の5日間以下の営業などの条件を満たせば、「臨時出店」という形で保健所への届け出だけで済みます。

また、東京都食品製造業等取締条例は2015年3月31日に改訂があり、オフィス街でお弁当を販売する場合には、食品衛生責任者を設置し、保冷容器や温度計などの設備を備えた上で、「弁当等人力販売業」として営業許可を得る必要があります。

以前調べた時とはルールが異なっている場合があるので、まずは自治体のウェブサイトで最新の情報を確認しましょう。ルール自体も細かく、複雑なため、不明な点がある場合は営業許可はお近くの保健所に問い合わせてみてください。

各自治体の保健所の連絡先はこちら

主要都市の食品営業許可に関する情報は以下をご覧ください。

東京都23区
横浜市
名古屋市
大阪市
札幌市
福岡市
神戸市

食品衛生責任者の資格は必要

保健所から営業許可を取得する時に、必要になってくるのが食品衛生責任者*の資格です。

*食品の保管のみを行う冷蔵・冷凍業や、パッケージに入った魚や肉を販売する魚介類販売業、食肉販売業など、一部不要な業種もあります。

すでに調理師や栄養士、製菓衛生師の資格を持っている場合や、食品衛生管理者、もしくは食品衛生監視員となることができる資格を有する場合(医師、歯科医師、薬剤師、獣医師や、大学でこれら課程を学んだ方が当てはまるようです)は、講習会を受けなくても、食品衛生責任者になることができます。

食品衛生責任者は1施設に1名以上必要です。もし、一緒に働くスタッフが決まっている場合は、上記の資格をすでに持っている方がいないかどうか確認をしてみてください。

食品衛生責任者になるのは、以下の項目について6時間以上の講習を受ける必要があります。

1,公衆衛生学(伝染病、疾病予防、環境衛生、労働衛生等)
2,衛生法規(食品衛生法、施設基準、管理運営基準、規格基準、公衆衛生法規等)
3,食品衛生学(食品事故、食品の取扱い、施設の衛生管理、自主管理等)

講習は全国で毎月行われていて、一日で終了します。受講が終わると、受講修了証(食品衛生責任者手帳)が渡されます。資格に有効期限はないので、飲食業に興味を持った時点で受講してみるのも良いかもしれません。

保健所には必ず事前に相談

営業許可の手続き申請は営業を開始する2〜3週間前から、10日前と保健所ごとに異なりますが、どの自治体でも事前の相談を勧めています。

手続きを申請すると、保健所の担当者が店舗や調理施設の調査を行います。この調査時に基準を満たしていない場合は、指摘箇所を改善し、再検査を受ける必要があります。工事がすでに完了した後に不適合になると、再度工事を手配したり、新たに設備を入れるなど、開店直前で予定が大幅にずれるといった大事につながることも。

店舗の場合は工事を始める前に、キッチンカーの場合は車両の改造を始める前に、設計図を持って、設備から提供するメニューまで細かいところまで保健所に相談してみることをお勧めします。

税務署に個人事業の開業・廃業等届出書を提出

保健所からの営業許可以外にも、個人で新しく事業を始める場合に必要には最寄りの税務署に「個人事業の開業・廃業等届出書」の提出が必要です。

個人事業の開業・廃業等届出書を出すタイミングは開業してから1ヶ月以内で、手数料は不要、税務署に新しく事業を始めることをお知らせすることが目的のため、事業内容を審査されることはありません。

防火管理者の資格を取得

不特定多数の人が出入りする場所を運営する時には、消防法に基いて火災による被害を防止するために防火管理者を置く必要があります。飲食店もこれにあたりますが、既にある店舗に飲食の機能を付け加える場合には、既に有資格者がいるので、新たに取得する必要はないです。

各都道府県の消防署が開催する防火管理講習を受講することで、防火管理者の資格を取得できます。

お店の面積やスタッフを含めた収容人数によって、「甲種」と「乙種」の2種類あり、甲種は約10時間、乙種は約5時間と講習時間も異なってきます。

食品衛生責任者と同じように、消防職員や消防団員、警察官、一級建築士など、特定の職業や資格、経験を持っている方は、講習を受けずとも防火管理に必要な知識や経験が必要だと認められるようですので、もしかしたら該当するかもしれないと思った場合は消防署に一度問い合わせてみてください。

深夜にお酒を提供する場合は警察署に届け出が必要

お酒をメインとしたお店で、深夜0時から日の出までの間にお酒を提供するお店を開く場合には、営業場所を管轄する警察署に「深夜における酒類提供飲食店営業開始の届出」を出す必要があります。

あくまでもお酒の提供をメインとするお店に必要な届け出なので、ラーメンや定食屋さんなどドリンクのメニューの一部にお酒が含めれているだけの場合は当てはまらないようです。

また、多くの都道府県で住宅街は「深夜における酒類提供飲食店」の営業禁止地域に指定されていますので、例えば自宅を改装して好きなお酒を出すバーを開きたい等の場合は、場所にとっては営業できないことがあります。

どんな地域が禁止に指定されているかは警察署のウェブサイトで確認できますが、禁止地域は住所ではなく、「都市計画上の第一種低層住居専用地域や第一種中高層住宅専用地域」、と記載されている場合が多いです。
営業したい場所がそれらに当てはまるかどうかは、各自治体が都市計画図をウェブサイト上で公開しているので、都市計画図を見て確認をしましょう。

他にも必要な許可や届出

例えば、海外で飲んで美味しかったワインを輸入して売りたいといった場合には、厚生労働省に「食品等輸入届出書」や原材料や製造工程を説明する書類を提出する必要があります。スナックやクラブを開きたい場合は、風俗営業法に基いた「風俗営業許可申請」が必要です。

このように、食べ物を提供する場所を運営するには、運営する形態、メニューの内容、営業場所や時間帯によって、必要な資格、届け出を出す行政機関が異なってきます。

届け出に必要な書類の準備も初めての場合は、作成に思うよりも時間がかかるかもしれません。お店のコンセプトやメニュー開発の傍ら、資格取得に必要な講習の日程や必要な届け出の確認も行っておくことをお勧めします。

**執筆は2017年1月11日時点の情報を参照しています。
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